死にたい感情
タイトル等少し改変しましたが、以前音楽文に送ったものの対象のアーティストが多すぎたことや暗すぎたことが要因(だと思われる)で載らなかった比較的くらい音楽に関する文章です。
あと今回は公式以外の動画URLも貼っています。
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私にとって死にたいと思いながら生きることが普通のことであるのを、長いこと言い出せずにいた。
世間的に言えばそんな想いを抱えるのは普通ではないというのはわかっていたので、親や友人にこの想いを吐露することもなければ理解されようと思ったこともなかった。
しかし音楽だけはそんな想いを肯定してくれた。
希死念慮を抱いているからといって、積極的に死へ向かう行動を起こすわけではない。失敗をしてしまってその場から消えたい、なども該当する。
しかしその気持ちを語るときに自分でもうまくまとめることができなかった。でも好きな楽曲を思い返していたら自分はなぜ死にたいと思うのかを整理することができた気がする。
"どんな時もそばにいて 必要とされる様な
一度だけ味あわせて その世界を
それだけでもういい"
ART-SCHOOL『LOVE/HATE』
簡単にいってしまえば孤独感と承認欲求を歌っていると解釈できるが、それはわたしが常に死を考えながら生きる上での要素のうちのふたつであった。
学生時代は仲良しグループがなんとなく存在していたがその中に私だけ2人で遊ぶような友人がいないことに気づき孤独を感じた。
就職活動に悩んでいるときに周りから恋人の話を聞かされると、恋人のいない私はひとりの人間にすら必要とされないのだから社会なんて大きな組織には到底拾ってもらえないだろうと承認欲求を拗らせていった。
でも、こんな悩みは大なり小なり誰もが抱えているのかもしれない。
悩みなどではなく毎日つまらない、なんとなくという理由でさえも私はそれを死にたいという言葉でしか表現できずにいたが、好きな音楽たちが死という気持ちを肯定し、代弁してくれたこそ私はここまで生きることができたのだと思う。
"したいことも無くて
する気もないなら
無理して生きてる事もない"
syrup16g『明日を落としても』
"A heart that's full up like a landfill
A job that slowly kills you
Bruises that won't heal
You look so tired, unhappy
Bring down the government
They don't, they don't speak for us
I'll take a quiet life
A handshake of carbon monoxide"
Radiohead 『No Surprises』
死や死を連想させるものを題材にした楽曲は多くあるが、それがどのような意図で作られたのか私たちは制作者が語らない限り知る余地はない。
Base Ball Bearに『魔王』という曲がある。
"見ないことにされてた 僕の世界が 君のことをずっと待ってる
聞かないことにされてた この声が
例え枯れてしまおうが 君のために歌うよ
笑い者にされてた 僕の世界で 君のことをずっと待ってる
いないことにされてた 僕の呪いが
君の傷を癒す お呪いになりますように"
Base Ball Bear『魔王』
今回載せた楽曲は、まさしく私にとって傷を癒すお呪いのよう曲たちだった。たとえそれが制作者の意図としてなかったことだとしても、私は救われ続けていた。
音楽に関心がない人からしたら、暗い曲だと言われるかもしれない。でもネガティヴな楽曲があることで同じようなことを考えているのは私だけではないという気持ちが薄らぎ、ときには孤独感に寄り添ってくれる。
これからも死にたいという気持ちが消えることはないかもしれない。
でもこの先、たくさんの音楽を聞くために生きたいと思える日がくればいい。
体力のなさ
フルタイムで働いていると定時で帰っても日常生活を送る上で最低限の家事もままならず、平日は常にシンクに食器が溜まっている。
使いたい食器があるたびに他の食器もついでに洗ってなんとか凌いでいるが、狭いキッチンには洗った食器を干すスペースが少なく、結局シンクの中のものを全て洗うことはできない。
洗濯は唯一好きな家事だけれど畳むのは嫌いだから干した状態で乾いたものから使い極力畳まないようにしている。畳まなきゃいけないものも結果は放り投げて部屋は服の山であふれている。
料理をしなければ少しは楽なのだろうかと思うが、生活費で唯一削れるのが食費なのとダイエットと肌のため極力自炊をしたい。
とはいえ一品作るのが限界で、大体はお惣菜を買ってしまっている。気落ちしているときはお米を炊くのすらままならない。
でも実家には絶対戻りたくないし、フルタイムで働きながら家事をすることの大変さを痛感したら"親の目"がある分今よりも無理して家事をこなしてしまうことになり結果的に疲弊するだろう。
もっと綺麗な家に住みたいのに私は片付けが本当に下手で、ゴミ屋敷にならないようゴミだけは溜めないようにするのが精一杯な毎日を送っている。
定時で帰れているなら本当は夕飯を食べてから寝るまでの間を有意義に使いたいのに、大体はベッドか座椅子でぼーっとSNSを見ていたら終わってしまう。
心の体力ってどうやったら身につくんだろうか。
最近聞いてる曲
Tommy february6 & Tommy heavenly6『FEBRUARY & HEAVENLY』
何年かに一度ブリグリ含めトミーブームが来るんだけれど、今がその時。とはいえ聞いてなかった時期が長いので何か聞き逃してるのありそうだな…と思ってたらこのアルバムでした。
どちらかといえばフェヴ派なんだけど、このころからEDM調になったんだな〜と。仕事帰りウォーキングするのにテンション上がっていい。昔の可愛いサウンドも大好きだけどね。
恋は魔物『他に好きな人ができた』
オシャレぶってるけど俗っぽさもありメンヘラっぽさもあり。(褒めてる)まず恋は魔物ってバンド名つけちゃうのやばい。
歌詞だけ見たら(既存のバンドには例えるとボキャ貧なのがバレるけど)back number女版って感じ。『ともだち』という歌の「抱きしめられてみたかった あなたに 嘘ついて欲しかった わたしだけに」という歌詞が好き。
サウンドは今流行りのシティポップ調っていうの……?知識が皆無なので間違ってること言ってそう。ウォーキングには向かない。
バニラビーンズ『トーキョー・クロール(レナver.)』
実はアイドルをしっかり聞く前から応援してたバニビねえさん。言わずもがな私の名前もれなだから。バニビを知ったのは自分の中で渋谷系ブームが来ていた時で、カジヒデキが楽曲提供していて知りました。
バニビの曲は全体的にレトロなイメージがあるんだけれど、トーキョー・クロールはとても現代的。レナちゃんの好きなものを全て詰め込んだ、とのこと。
動画なかったので貼るのはバニビがカバーしたMGMTのKIDS。MGMTカバーしちゃうアイドル最高でしょ!?
やっぱりアイドルハマってから女性ボーカル聞きがち。まだ聞き込んでないけれど、CHVRCHESも聞いてる。イギリスの女性ボーカルバンド。
洋楽で好きになるの大体UKだなぁ。
最近好きな曲/なんとなく夏の終わりを感じるやつ
これはどちらかといえば初夏かな…?でも晩夏にも合う。少し肌寒い夏の夜って感じ。
実は満島ひかりの楽曲しかはじめは聞いてなかったんだけれど、アルバムを通して聞いたら曲としては惑星タントラが一番好きだった。
現役アイドルに「僕らは消費されていく燃料」って歌わせるの最高。
アイドルネッサンス『前髪がゆれる』全4曲
交感ノート https://youtu.be/cS7NIpdhrpw
Blue Love Letter https://youtu.be/cL81kpOCzh4
5センチメンタル https://youtu.be/iNR0Ee5tFao
前髪 https://youtu.be/brN4Asv7QHA
4曲とも作詞作曲はBase Ball Bearの小出祐介。アイドルネッサンスはベボベの17才カバーでデビューしたこともあり彼女たち初のオリジナル楽曲がこいちゃん作というのはとても感慨深い。
そして青春ゾンビを自称するだけあって、こいちゃんさすがだな〜〜!!わかってるな〜〜〜〜!好きです!!ってなる。『耳をすませば』や『時をかける少女』を見たときのあの感覚。こんな青春送りたかったなと思う私も青春ゾンビ。
ベボベ=夏と思われがちだけど、アイルネの4曲以外も私はどちらかといえば秋よりの、もう夏が終わるころの季節を思い浮かべることが多い。
5センチメンタルの雨の描写は秋雨を思わせる。MVの夕焼けの感じがまた、新学期始まって早々感があってすごくいい。
ハナレグミ『別れの予感』
テレサ・テンのカバーなんだけれど、私は男性が女性の口調で歌っていたり女性の歌謡曲をカバーしてるのフェチなので好きにならないわけがなかった。
ハナレグミもベボベ同様夏の終わりを感じる。SUPER BETTER DOGのサヨナラCOLORとかまさしくそんな楽曲なので、だいたい聞き直すのはこの時期が多い。
全然詳しくないからなんとなく、としか言えないんだけど。ハナレグミ版の別れの予感がないのでYouTubeはサヨナラCOLORを貼っておこう。
サヨナラCOLOR https://youtu.be/qFDbANtxLfU
あと最近はゴッド・ヘルプ・ザ・ガールを見返したのもあってベルセバを聞いている。聞き返すの映画を劇場で見た時ぶり…。
オススメのアルバムがあれば教えてください。
毎日死ぬことばかり考えている
少し前感情がフラットで無だ、というブログを書いたんだけれどあれからずっと無の状態が続いてどんどん自己否定する思考に陥ってしまい些細なことで気が落ち込むようになっていた。
例えば最近一緒に飲んだ人は私よりばりばり働いているのに音楽やファッションについて私よりも詳しくて、フットワークも軽く様々なフェスやイベントに赴いている。
私は今より忙しかったころイベントに行く余裕もなかったのにどうしてこんなにも心の体力が違うんだろうか、と飲んでいるときはとても楽しかったのに帰ってきてから気落ちしてしまった。
趣味のことで張り合ったら楽しくなくなってしまうし目的も失うし、自分のペースでやっていきたいとは思うけれど同時に無駄な時間をたくさん過ごしている自覚はあるからとても悔しく思う。
そして私よりかわいく、できた妹が大手企業の総合職で内定が決まったらしい。
両親はれなのときは氷河期だったから、と言っているが氷河期でもきちんと就職している同級はたくさんいた。結局は私の努力不足なのだ。
私は素直に妹の就職を喜ぶことができなかった。
毎日毎日今ここにある薬全部強いお酒で飲んだら楽になれるのかな、と考えてしまうが結局は死なない程度に飲んで朝を迎えることになる。
その度にある方がツイッターで「死ぬ死ぬ詐欺を証明するには死ぬしかないのなんだかな」と呟いていたのを思い出す。
こんなブログを書いてると構ってちゃんだと思われるのも嫌だから最後に書いておくけれど、文字として思考を残しておくと冷静になれるから書いてるだけなので読んでくれた人には「あぁすぐ死にたいって言う人は本当に些細なことで死にたくなるんだな」と思ってもらえたらそれでいい。
やりたい仕事では生きていけない
転職活動中ある会社が求人を出していた。
そこはある音楽関係の会社で、音楽が好きな人ならば誰もが名前を知っている会社だ。
募集していた勤務地は自宅から徒歩でも行ける場所にあり、私にとってはとても好立地だったので応募するつもりで条件を見ていたら面接で能力を判断し正社員か契約社員かを決める、契約社員の場合給与は14万〜となっていた。
14万では、とても生活ができない。私は泣く泣く諦めざるを得なかった。
その会社に限らず音楽関係は給与が安いところが多く、都心のライブハウスのアルバイトですら最低賃金がほとんどを占めている。(私調べ)
最低賃金でも応募数が多いから成り立っているのかもしれないが、親元を離れて暮らしているが音楽業界で働きたいと思っている人はたくさんいると思う。そして私のように、生活ができないという理由で音楽業界を諦め、結局は生きるために仕事を選び働かざるを得ない人も。
学生時代バイトしていた映画館は時給が最低賃金以下だった。
でもそれは学生でなおかつ実家だったからできたこと。住宅街にある小さいシネコンで平日は時間を持て余していたことや映画がタダで見れるという特典があったからこそ働くことができた。めまぐるしい業務内容だったらたとえタダ見や実家だったとしてもすぐ辞めていただろう。
CDが売れないだとか、映画館で映画を見る人が減った、と業界的にいい話を聞かないがまず賃金を上げないことには売れるものも売れないよなぁと思う。
前職もやりがい搾取のようなところがあったのだが、負担が増えた際に給与をあげてほしい旨を上司に伝えたら「そんなにお金が欲しいの?」と言われ、あげくには「給与上げてもみんな仕事しないんだよね」と突っぱねられた。
前職の上司の発言は極端な例に過ぎないが、そう思っている管理者は一定数いるのだと思う。
でも仕事ってそもそも生きるため・生活をするためにするものである。働かなくても生きて行けるなら私は働きたくない。
もちろん仕事でお金には変えがたい価値が得られることもあると思う。でもその価値で目先のご飯を食べることはできない。やはりまず仕事をする上で大事なのはやりがいよりもお金なんだよ。
ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール
前のブログからの転載。
ここで書かれている私の病状や心情は『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』を劇場で見た当時のものです。
なお物語のネタバレもあるのでお気をつけください。
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まず初めに、この映画はかなり主観的に見てしまい客観的に見ることができなかったことを先に前置きしておきたい。
そして私自信がイヴ(主人公)と同じように精神疾患者であることも。
当初おしゃれなファッションと音楽の映画、という認識だけで見に行ったためはじめイヴが精神病棟に入院している設定なのを知らずに見ることとなった。
私は入院とまでは行かなくとも現在心療内科に通院しており、毎日薬を服用しても寝れなかったり、逆に過眠しすぎて仕事に行けないような日々を送っている。
作品冒頭でイヴは病院を抜け出し、ライブハウスへ向かうとその後バンドを組むことになるジェームズと出会うことになる。
その後彼女はまた病院に戻るのだが、そこで彼女は本を取り上げられ医師からこう説明される。
「人間は三角形で成り立っている。まず一番下、底辺に食事と睡眠がある。真ん中に家族や人間関係、お金。そして一番上に芸術や娯楽があるのよ。一番はじめに上に行ってしまうと基礎がなってないから崩れ落ちてしまうわ」
と。
私自身医師から「とにかく家事もしなくていい、寝支度するのが面倒だったらお風呂にだって入らなくていい。とにかく早く寝なさい。」と言われ続けていた。
でも私は仕事と寝るだけの生活では、それこそ生きる意味などないと思っていた。でもこの医師の説明でやっと腑に落ちたのだ。
私はイヴのように音楽の才能はないけれど学生時代芸術を学んでいた。もちろん映画を見ることも好きだし音楽を聞くことも好きだ。
芸術に関しては今でも機会やお金さえ工面できればまた学びたいと考えている。でも基礎が成り立っていないとダメなんだ、と。
イヴは病院で音楽を作り続けるが、再び病院を抜け出しジェームズと再会する。そしてジェームズの友人キャシーと出会い、バンドを組むことになる。
バンドを組むまでの過程や、組んでからのキラキラした映像、可愛らしい服装や音楽はイヴが精神疾患者であることを忘れてしまうくらいに映画として、そして一、ファッションと音楽が好きなものとしていてひたすら眼福だった。
でもそう幸せな日々は長く続かなかった。
バンドを組む前に、病院で録ったカセットテープをバンドマンに渡す描写がある。必ずラジオ局の人に渡してくれ、と。
その後そのバンドマンとイヴは度々遊ぶ仲になるのだがある日バンドマンがカセットテープをラジオ局に渡していないことが発覚する。
そこでイヴはジェームズと共に住むアパートへ戻るのだがそこにジェームズはいなかった。自暴自棄になったイヴはODをして再び精神病棟に戻ることとなる。
カセットテープに収録された曲の歌詞の中に「眠ることに慣れてきた」という一節がある。その後気の合うバンドメンバーと巡り会い「人間の三角形」を形成したかのように見えたがイヴにはまだ早すぎたのだった。
そして映画が終盤に差し掛かる時、イヴは冒頭から医師に勧められていた音楽学校へ行く決心を固める。
そこで歌われた曲の一節に
「毎日リンゴを食べるように 私は本を読みふけった
でも食事は しなかった
だから医者が来て言ったわ
“本だけでは女は生きられないの
自分自身を許しなさい”
だから食べるわ」
とある。ここでようやく、イヴの決心が病院を抜け出した時とは違うものだと決定付けられると思った。
ジェームズやキャシーと可愛い服を着て、そして奏でる音楽はとても素敵だったけれど音楽学校へ行き、きっと規則正しい生活を送りながらクラスメイトと関係を築き、そして人間の三角形の頂点であり高みである芸術(音楽)を目指すイヴのその後も精神疾患者としては見てみたいと思った。
実は監督・脚本のスチュアート・マードックは若かりし頃慢性疲労症候群で長いこと自宅療養をしていたとか。
そして完治され組まれたバンドがベル・アンド・セバスチャン、通称ベルセバらしい。実は知らなかったのだが今年のフジロックのヘッドライナーを務めたとか。
もしイヴとスチュアート・マードックに重なる点があるとするなら、イヴの将来がベルセバなのかもしれないと思った。映画やパンフレットを読んで、ベルセバにもとても興味が湧いた。一音楽ファンとして聞いてみたいと思った。(実は『(500)日のサマー』のサントラにも関与しているとか。500日〜もとても音楽が素敵な映画だったのでそういう点でも是非ベルセバを聞いてみたい)
映画とは関係なくなってしまうが、芸術(主に美学や美術史)を学んでいた私が思うに、芸術家が若くして自ら命を絶ってしまうことが多いのはこの人間の三角形が成り立っていないまま芸術に向かって行ってしまったからなのだろうか、とも思った。
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